今回は、働き方改革の一環、”残業削減”のために、無駄な会議に出ないようにする、というテーマで書いていきます。働き方改革全体に対する概要は以下からご参照ください。
無駄な会議が多いという話を聞いたことがある人は多いと思います。パーソル総合研究所の調査では、従業員1万人程度の企業で年間の無駄な会議の時間は700時間、人件費換算で15億円となっています。凄まじい損害です。サラリーマンの方で、肌感覚として無駄な会議に出ていると感じることも多いと思います。会議は短くとも30分-1時間程度かかることが多く、長ければ半日を超えます。無駄な会議に出ないようにすることは、そのまま残業の削減にもつながります。
とはいえ、何となく無駄な会議があるような気はするけど、どれが無駄なのかわからないということもあると思います。また無駄な会議に心当たりがあっても、どうしたらいいのかわからないこともあるでしょう。
そこで今回は、無駄な会議とはどんなものか、無駄な会議に出ないためにどう行動したらいいか、そして、自分が会議を開催する時の注意点について書きます。
無駄な会議ってどんな会議?
情報共有をするだけの会議
本来会議というのは、何かを決める場所です。情報共有は個人の時間でもできることで、わざわざ全員で集まってする必要がありません。誰かが情報共有のためのプレゼンをするだけの会議というのは、もはや”会議”とは呼べないものです。
自分に関係する議題のない会議
役職が上がるほど、自分にそれほど直接関係ない議題を話す会議にも呼ばれるようになります。例え会議案内の宛先に自分が入っていても、自分に関係する議題のない会議は、無駄な会議と言って良いです。
部署単位など、大量の人数がよばれている会議
会議の宛先に、ある部署の人が全員入っているというケースは、よくあります。開催者からしたら、漏れのないように送っているわけですが、真面目な日本人としては、招待されたら出席しないといけないような気になる。しかし実際には、部署で何人かだけ参加してもらい、後で必要に応じて内容を教えてもらったり、議事録に目を通すだけで十分なケースも多くあります。
自分が付加価値を出せないと思われる会議
自分に関係する内容で、かつ何かを決めるような会議であっても、自分が全く発言できず、何の付加価値も生み出せない会議があります。新入社員の頃や、部署を移ったばかりの頃は、こういったことも多々あります。しかし実際には、あなたはそこにいる必要がありません。会議中に付加価値を生めないなら、後で議事録だけ読んでいればいいのです。これも、無駄な会議になります。
無駄な会議に出ないために
以上、無駄な会議とはどんなものかについて書きました。あなたの会社の会議でも当てはまるものが多くあるのではないでしょうか。
しかし、これらが無駄な会議だと分かったところで、どう対処したらいいのかわからないかもしれません。そこで以下では、無駄な会議に出る回数を減らすためにできることを紹介します。
不要な会議のルールやガイドラインを共有しておく
昨今は多くの企業で“働き方改革”や“業務改善”を掲げています。無駄な会議に出ないようにする、というのを個人の問題ではなく部署全体の業務改善の一環として提案することで、会社からの評価を下げずに会議に出なくても良くできる可能性があります。
具体的には、会議に出なくて良いとする一定のルールやガイドラインを作り、部内で合意を得て共有しましょう。これがあれば、部の方針に従って”無駄な会議には出ない”を達成することができます。
事前に必ず欠席を伝えておく
無駄な会議には出るべきではないですが、とはいえ開催者や上司が欠席を知らされていないのは問題があります。明確な理由で会議に出ない場合には、必ず事前に開催者や上司に連絡をするようにしましょう。Outlook使用者であれば、少なくとも会議案内の返信機能を使って確実に欠席の意図を伝えておきましょう。きちっと事前連絡した上で欠席するようにすれば、あなたの信頼を損ねずに無駄な会議をスキップすることができるようになります。
注意・叱責を恐れない
会議に出ないことで上司から注意される、叱責されることを過度に恐れないようにしましょう。上述のように、周囲からの理解を得たり、欠席を事前に伝えることも大事ですが、それでもネガティブな反応をされることは当然あります。
それでも、そこで諦めて会議に出てしまっては、結局あなたの貴重な時間を削ることになってしまいます。毅然として”無駄な会議に出ない”を実行しましょう。
あなたが会議を開く時
以上で、無駄な会議とは何か、また無駄な会議に出ないための工夫を書きました。
ここからは少し視点を変えて、あなたが会議を開催する側の立場だったらどう行動すべきかを書いていきます。
あなたが無駄な会議を減らしたいのと同じように、同僚も無駄な会議を減らしたいのです。同僚が会議で無駄な時間を費やさなくても良くなるように、以下のように工夫してみましょう。
議題を明確に
何をするための会議なのか、明確にしましょう。その議題を読んだ同僚が、自分が参加すべきかどうか判断できるように議題を設定できている状態が望ましいです。
また会議の冒頭でも、必ず議題を明確にしてから進めましょう。もし同僚が議題をよく理解しないまま出席していたとしても、冒頭で議題を明確にすることで、その時点で退席するという選択肢を与えることができます。
出席者は具体的に、最小限に
会議を案内するときは、必ず出席者を具体的に指定しましょう。また、”営業部全員”など、グループ単位で招集するケースも多々あると思いますが、本当に全員必要なのか、代表者だけではダメなのか、明確にしましょう。できれば、具体的にXXさんとXXさんと言えた方が良いです。指名された側も、主体的に会議に臨む心構えができます。
出席者は会議中にも分けられる
何も、一つの会議中は同じ出席者で進めないといけないということはありません。例えば全社会議で、会議の後半は営業部だけで良いという議題の組み方をしているとします。そういうケースで、会議が後半に差し掛かったときに、営業部以外の人に退席を勧めることで、彼らは罪悪感なく会議を退席でき、かつ無駄な時間を過ごさなくて良くなります。
タイムマネジメント
主催者は必ず会議のタイムマネジメントをしましょう。1時間と決めた会議なら、原則1時間経ったら、強制的に終わる。会議が伸びた時間は、そのまま参加者から奪った時間です。”何となく2時間で設定したけど3時間かかった”ということのないようにしましょう。
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