あなたはパソコンで操作をするとき、キーボードとマウスを、どのくらい使っていますか?
極力マウスを使うという人もいれば、キーボードがメインという人もいるでしょう。
私は、極力キーボードを使います。以下で詳しく述べるように、理由は時短とストレス軽減です。マウスを極力使わないようにする=”脱マウス“は、働き方改革に大きく貢献しそうなのに、あまり大々的には取り上げられません。
そこで今回は、なぜ”脱マウス”なのか、書いていきます。具体的なテクニックなどは”仕事の効率化“の方に載せますので、ここではあくまで背景や概要に内容を絞ります。
マウスとキーボードの価値の違い
マウスとキーボードの違いは一体何でしょうか?
もしかしたら、あまり考えたことのない人も多いかもしれません。
私は、マウスのアナログ操作に対し、キーボードはデジタル操作。その結果として、マウスは直感的操作に優れ、キーボードは機械的作業に強いことだと思います。
マウス=アナログ・直感的
数十年前のパソコンにはマウスがありませんでした。当時はすべてのコマンドをキーボードから入力していたのです。そんな時にマウスが発売され、ユーザーにとってどんな付加価値があったかと言えば、それは“直感的な”操作ができるという点です。コマンドを知らなくても、”Wordっぽいアイコン”をクリックすればWordが開き、”インターネットっぽいアイコン”をクリックすれば、インターネットが使える。パソコン初心者にとっては、敷居が俄然低くなったのではないでしょうか。
キーボード=デジタル・機械的
マウスの付加価値が高かったからこそ、キーボードは過小評価されているように感じます。キーボードの特徴である“デジタル”で機械的な作業に強いという性質は、”どのキーを押すと何が起きるか”を理解してなければユーザーが使いこなせないというデメリットになります。そんなことを覚えなくても、マウスを使って”なんとなく”やりたい動作ができてしまう。
しかし一方で、キーを理解してしまいさえすれば、キーボードは作業負荷を大きく削減するツールになりえるのです。
なぜ、キーボードを使うべきなのか。
マウスではなくキーボードを使った方がいい理由は以下の二つです。
時間短縮(時短)
ストレス軽減
この記事を見る人の多くは、業務改善を実現したい人だと思います。中には、自分がその作業をすることに付加価値を見出せないような、”雑務”と言っても差し支えないような業務を担当されている人もいるかもしれません。そういった人たちにとって、時短とストレス軽減は、超重要事項です。
時間短縮(時短)
上述の通り、マウスの得意分野は直感的操作、キーボードの得意分野は機械的操作です。
ここでお尋ねします。あなたの仕事は、実は機械的な作業の連続が大部分を占めませんか?
創造性が要求される部署にいて、手を動かすよりは常にアイディアを練っているような人は当てはまらないかもしれません。
しかし多くの人は恐らく、”同じ動作の繰り返し“に費やす時間が多いのではないでしょうか。
例えば、WordやExcelのファイルで以下のような作業を何度も繰り返していませんか?
上書き保存、名前を付けて保存、印刷、太字にする、コピー&ペースト、今日の日付を入力する etc..
こういった、次に何をするのか明確な動作は、明らかにキーボードに利がある動作です。
上記で言えば、全てCrtl + 何かというショートカットを使って、全く時間をかけずに操作できます。
他にも、以下のような作業を、ショートカットを使って時間をかけずに操作できます。Wordを開いている状態でExcelを表示させる、WordとExcelのファイルを左右に半分ずつ表示させる
(Excel)フィルターをかける、フォントを赤くする、黒くする、背景を黄色くする、塗りつぶしをなくす、コピー後に値を貼り付ける
これらの作業は、人によっては1日に無数の繰り返しが発生する場合もあります。例えば、上記の詐欺業を1日に1000回繰り返す人が要れば、ショートカットを使うことで1日1時間の時短ができるかもしれません。
具体的にどんなショートカットがあるのかは、以下の記事を見て頂きたいですが、ここで理解してほしいのは、キーボードによって大きく時間短縮の可能性があるということです。
ストレス軽減
時間短縮の話は、理解しやすいと思います。一方ストレスについては、見過ごされがちに思います。
上述の通り、マウスの得意分野は直感的操作、キーボードの得意分野は機械的操作です。
例えばエクセルで”背景を黄色くする”ための操作方法が分からないという人には、キーボードを使うより、マウスを使って直感的に方法を見つける方が、ストレスが少なくて済みます。
一方、なじみのある動作についてはどうでしょうか?例えば以下のような動作、イライラした経験ありませんか?
- – 2画面の片方にあるファイルを、もう片方の画面に移動する(ドラッグする)
- – 1つの画面で二つのファイルを並べて表示する
- – Excelでセルの中の値を編集するため、または数式を見るためにダブルクリックする
- – Excelでデータベースを見ながら、不要な行を非表示にしていく
こういった作業でストレスが大きいのは、まさにマウスの得意分野が”アナログ”で”直感的”な操作で、キーボードの得意分野が”デジタル”で”機械的”な操作だからです。
例えばPDFファイルを画面の右半分に表示させたい時、マウスを使う場合はウィンドウの右端か左端を掴んで、手動でサイズを変更する必要があります。
ウィンドウの大きさを“ちょうどいい絶妙な大きさに”変えるにはマウスは最適ですが、”全画面”とか”右半分”とか”左半分”といったような作業は、キーボードの圧勝なわけです。
(ご参考まで、ノートPCで全画面表示にするには windowsキー + ↑、そこから右半分はwindowsキー + ←)
こういった“デジタル”で”機械的な”操作をキーボードで実施することで、少しずつストレスを軽減できます。PC操作のストレスは、少しずつ自身のメンタルヘルスを削っていくので、気づきにくいですが、ケアしないといけない部分です。
“脱マウス”のための道のり
そうはいっても、一体どうやって”脱マウス”すればいいのか、見当もつかないかもしれません。その場合には、まず以下のプロセスで進めてみてください。
- ショートカット一覧をざっと一通り読み、どういった機能に対してショートカットが割り振られているのか理解する。
- その中で、あなたがよく使う機能を選んで、実際に使ってみる。ただし、この時点で選ぶのは多くても5つ程度とする。1つか2つでもいい。
- 最初に選んだ機能が身についてきて、かつ利便性を実感(納得)できたら、追加でいくつか新しくショートカットを選び、使ってみる。
- 上記の繰り返し。
- 忙しい日などで、慣れている方法で進めないといけない場合は、無理にショートカットを使わない。
いかがでしょうか。ポイントは、無理をしないことです。少ない数で進めて、ショートカットを覚えて使うことが時短とストレス軽減になることを、まずは納得してもらう。それから本格的にショートカットを使うようになった方が、”ショートカットを覚えないと(使わないと)いけないストレス”に苛まれるという、本末転倒な事態になりかねません。注意が必要です。
ショートカット一覧についてはこちらを参照ください
ブラインドタッチ
最後に、”脱マウス”と直接は関係ないですが、ブラインドタッチの重要性について書きます。
上記から察せられますが、時短とストレス軽減のためにキーボードを駆使しようとすると、自ずとブラインドタッチの技術が必要になります。それも、日本語や英語を入力するキーが正確に打てるだけでなく、Crtl / Shift / Alt / Tabなどのキーの位置が、少なくとも何となくわかっている必要があります。そうでなければ、逆にキーボード操作がマウスより時間がかかってしまう可能性があるからです。
実はブラインドタッチが全くできません、、という方は、まずはブラインドタッチの方法から調べてみると、スムーズです。
ブラインドタッチについては、こちらを参照ください。
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