業務プロセスを理解しよう

DX/IT/業務改善

あなたは自分の業務のプロセスを正しく理解できていますか?業務プロセスを理解することは、その重要性が意外と見過ごされがちです。今回は、業務プロセスとは何か、なぜ業務プロセスを理解する必要があるのか、また業務プロセス可視化の方法について書いていきます。 

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業務プロセスとは何か 

業務プロセスというのは、簡単にいえば仕事の流れです。自分の担当している業務が、自分が携わっている部分だけでなく、全体としてどのような流れになっているのかを把握できることは非常に重要です。 

例えば上の業務フロー図は、顧客から製品が故障しているという報告を受けた時の対応の例です。矢印で流れを示していますが、文章で表現すると以下のようになります。 

  1. 顧客から担当の販売員に故障報告 
  2. 販売担当からサービス担当に故障に関する調査依頼 
  3. サービス担当から販売担当に調査結果を報告 
  4. 販売担当から顧客に修理対応の予定を報告 
  5. 販売担当から製造部門に部品の手配を依頼 
  6. 販売担当から物流部門に出荷準備を依頼 
  7. 製造部門は部品を準備し、物流部門に入庫 
  8. 物流部門は出荷準備をし、部品が入庫したら出荷 
  9. サービス担当は部品が出荷されたら顧客を訪問して修理対応 

業務プロセスを理解するということは、このように仕事の流れを理解し、全体像を把握することを指します。 

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なぜ業務プロセスを理解する必要があるのか 

以上では、業務プロセスと何か、また業務プロセスを理解するとはどういうことかを説明しました。次は、なぜ業務プロセスを理解する必要があるのかについて説明します。 

業務を効率的に進めるため 

上の業務の例では、販売担当員の業務が多く、かつ販売担当員のアクションが別部門のアクションのトリガーになっています。販売担当が業務プロセスを理解しておらず、対応が後手に回ってしまうと、全てのプロセスで遅延が発生し、結果的に修理対応が遅れ、顧客に迷惑がかかってしまいます。 

反対に、業務プロセスをよく理解できていれば、販売担当員は全体のプロセスの中で今業務がどの段階にあるのかを理解し、タイムリーに対応することができます。 

業務を管理するため 

業務プロセスを理解しているということは、業務が今自分の手元にない時でも、今その業務がどのような状態にあるのか想像することができます。 

例えば上の例では、販売担当からの依頼で製造部門が必要な部品を準備し、物流部門が顧客に出荷しています。もし出荷が遅れる事態が発生した時、業務プロセスが理解できていれば、原因は製造部門か物流部門のどちらかにあることがすぐにわかります。どこで止まっているのかが分かれば、その部門に連絡を取り、現状を把握し、問題があれば対策を練ることができます。つまり、業務全体を管理することができるのです。 

逆にもし業務プロセスが把握できていなければ、部品の出荷が遅れていることに気づけなかったり、気づいてもどこで止まっているのかわからない可能性があります。 

業務を改善するため 

業務プロセスを把握できていれば、業務を改善することを考えられます。今よりも効率的なプロセスがあるのではないか、プロセスのうちの一部は不要ではないか、といったことを考えられるようになります。 

もし業務プロセスを把握していないまま、他部署からの依頼を惰性で続けているだけだったら、そういった発想は出てきません。特に大企業の場合は、組織が複雑に入り組んでいて、業務プロセス全体が見渡せないまま細かいタスクの依頼だけが飛んでくることが多いはずです。組織構造が複雑化しているほど、業務プロセスの把握は重要になってくるのです。 

業務を自動化するため 

昨今は働き方改革の旗印の元、各企業で業務の自動化が進められています。その業務自動化の手段の一つがRPA(Robotic Process Automation)です。RPAを使えば、あなたが自分のパソコンで行っている作業を自動で実行することができますが、RPAを動かすためには自動化する業務の流れを理解している必要があります。流れを理解した上で、”メールを送る”とか、”データをダウンロードする”と言った個々の業務に対して、ロボットへの命令を作っていきます。業務を自動化する上でも、業務プロセスを理解している必要があるのです。 

RPAについては以下の記事をご参照ください。 

業務プロセスを可視化する 

では、業務プロセスはどのように把握、理解したらいいでしょうか。最も取り組みやすい方法は、業務プロセスを可視化してみるというものです。 

上でお見せした通り、業務フロー図を作ることで業務を可視化することができます。業務フロー図の書き方は各所に情報がありますから検索して貰えばいいと思いますが、どんな方法を採用するにしても、以下のような情報がきっちり区別されている必要があります。 

  • 担当部署 
  • 時間の流れ 
  • 業務を始めるトリガー 
  • 業務完了後のアクション 

業務プロセスを可視化する時は、以上のことに気をつけましょう。 

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