今回は、ウィンドウ枠の固定と解除を一瞬で実行するためのショートカットを紹介します。
ウィンドウ枠の固定とは
ご存じの方が多いとは思いますが、まずはウィンドウ枠の固定についてです。
以下のようにリボン->表示->ウィンドウ枠の固定から実行できます。
どういうケースで便利かというと、例えば以下のように行・列の多いデータテーブルで、常に1行目や1列目だけは見えるようにしておきたいケースで便利です。もしウィンドウ枠の固定を固定せずに、赤矢印の方向にカーソルを動かすと、
以下のように、何のデータを見ているのか、いまいちわからない画面になってしまいました。
このとき、B2セルを選択した状態でウィンドウ枠を固定すると、1行目と1列目は常に表示されます。
そうすると、以下のように表示位置が動いても、何を見ているのかがわかりやすくなります。これがウィンドウ枠固定のメリットです。
ショートカット
ウィンドウ枠の固定は便利ですが、固定したり・解除したりする操作は基本的にはリボンから実行する必要があります。頻繁に使う人にとってはリボンからの操作は煩雑です。そこで、以下でショートカットを2つ紹介します。
VBAを使ったショートカット
1つ目は、VBAを使ったショートカットです。VBAというのはプログラミング言語の1種ですが、”マクロ”と言った方が伝わるかもしれません。VBAについては過去の記事をご参照ください。
使用するVBAのコードは以下の通りです。これをそのままコピーしてご自身で標準モジュールに貼り付けてもらえれば、そのまま使えます。
Public Sub WindowFreezeFix()
ActiveWindow.FreezePanes = True
End Sub
Public Sub WindowFreezeUnlock()
ActiveWindow.FreezePanes = False
End Sub
このコードをVBEに保存しておくと、”開発”タブの”マクロ”をクリックした時に、使用可能なマクロとして”WindowFreezeFix”と”WindowFreezeUnlock”が表示されます。これをクリックすればマクロが起動し、選択しているセルのウィンドウ枠の固定ができ、解除については、どこのセルを選択していても解除できます。
さらに、このマクロをショートカットキーで起動できるように設定します。保存したマクロの上で右クリックし”オプション”を選びます。そうすると、このマクロに対して自由にショートカットを設定することができます。例えば著者は、ウィンドウ枠固定を”Ctrl + Shift + F” (FixのF)、そして解除を”Ctrl + Shift + U” (UnloclのU)と設定し、日々使っています。
これで、あとはいつでも使えるようになります。
もし文章だけではイメージしにくいようでしたら、過去にフォントを赤くするショートカット、及びセルを黄色く塗りつぶすショートカットとして同様のVBAのショートカットを紹介していますので、そちらもご参照ください。
Alt -> W -> F
もしVBAを使用することに抵抗がある場合は、やや使いにくいですが、Excelの標準機能を使ってショーカットを達成することもできます。その方法は、Alt -> W -> Fです。
リボンのメニューは、”Alt”を押下することで選択可能になります。1度Altを押した以下の状態で、表示の”W“を押します。
続いて、ウィンドウ枠固定の”F“を押すと、
以下のように、ウィンドウ枠固定のモードを選べます。これを選んでエンターキーを押すことで、実行可能です。
なお、ウィンドウ枠が固定されている状態で上の操作を行うと、以下のように選択肢に”解除”が出現します。
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