【IT】要求定義と要件定義の違い

IT

ITプロジェクトにおいて、要求定義という言葉と要件定義という言葉が出てきます。要求と要件はどちらも英語にしたらRequirementであり、かつ実務では区別されずに使われることの方が多いですが、稀に区別して使われることもあります。故意に区別されている場合に、その違いを理解できるよう、下記に説明します。

詳細は以下に説明しますが、プロセスとしては要求定義=>要件定義の順となります。

スポンサーリンク

要求と要件の違い

どちらも英語ではRequirementsとなりますが、日本語の要求と要件を区別するならば、要求が”実現したいこと”要件は”実現するための条件”と言えるでしょう。

スポンサーリンク

要求定義と要件定義の違い

では上をヒントに、要求定義と要件定義の違いを考えてみましょう。以下の図は、ウォーターフォール型プロジェクトでよく出てくるフロー図です。ここで、青地部分は要件定義と書いてあることが多いと思いますが、資料によっては要求定義と書いてあることもあります。

要求定義と要件定義を区別するならば、以下のように分けられます。

実際、要求定義と要件定義を英語にするとどうなるかと言うと、どちらもRequirements Definitionだという説明もあれば、要求定義はRequirements Elicitation であるという説明も存在します。

Definitionは定義するということで、わかりやすいと思いますが、Elicitationは馴染みがないですね。動詞のelicitは、引き出す、誘発する、明らかにする、とい意味があり、elicitationはその名詞形です。つまり、どのような要求があるのかを、クライアントから引き出すプロセスを言います。ただし、この時点では抽象的なこともありますから、その後に要件定義によって、要件、つまり実現のための条件を明確化するのです。

参考情報

さて、要求定義と要件定義と言った言葉の定義は、使う人によってまちまちです。これらの用語の定義を含めて、要求定義や要件定義で何をすべきかガイドラインを示しているのが、REBOKです。

REBOKはRequirements Engineering Body of Knowledgeのことで、これは日本最大の情報サービス事業者団体であるJISA情報サービス産業協会の活動の中で取り決められたものです。

コメント

タイトルとURLをコピーしました